新たなアプローチがミニッツの走りをさらに楽しくする


 2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤーに加え、2016年の世界カー・オブ・ザ・イヤーも受賞し、名実ともに日本を代表する1台となったマツダ ロードスターがミニッツの新ボディとして登場。 


 ロードスターをミニッツのボディとして製品化するにあたり、大きなポイントとなったのはふたつ。『誰もが納得できるだけの見た目のよさ』と『R/Cカーとしての走行性能の高さ』の共存だった。見た目のよさを追求するのであれば、ホイールベースはS(86mm)を採用するのが理想的だったが、この状態ではシャシー側でリアサスペンションのストロークが十分に確保できないことから操縦が難しくなり、どうしても走りのよさがスポイルされてしまう。そんな理由もあって、ホイールベースをM(90mm)にしてデフォルメを行った。このような場合、他車種ではさまざまな制約を受けて全体のフォルムが崩れることも決して少なくないが、ロードスターではわずかなデフォルメで対応できたことが、よりリアルなボディに仕上げられた要因のひとつとなった。  


  また、マツダ車を象徴するソウルレッドプレミアムメタリックのボディカラーも試行錯誤を重ねた部分。サンプルができた段階でのメーカーチェックでは、『実車はここまで濃い赤ではないですが、これでOKです』との連絡が。この状態のままOKを出して次工程に進むのか? 


 それとも、やり直すのか? 判断は開発担当者に委ねられたが、“ロードスターはボディカラーを忠実に再現してこそ成立するクルマ”、“どなたにも実車感を楽しんでほしい”という想いから、迷うことなくやり直すことを選択。その甲斐あって、最終的には色味、光が当たった時の見え方、ラインの再現性などすべての面で高いクオリティを実現した。また、ライトユニットが装着可能なライトパーツ、ナンバープレート、熱線(デフォッガー)、マフラー、幌のシワに至るまでの徹底したディティールアップも、実車感を高めることに大きく貢献している。  


  見た目のよさにこだわるいっぽうで、走りの面もいっさいの妥協はない。どうしても転びやすい走行特性となるナロートレッドとMホイールベースの組み合わせに対して、どのような対策を講じるのがベストなのかを考えるのが最大の課題となったが、そのなかでもっとも重要視したのが徹底した軽量化と低重心化だった。 

 

 ミニッツのボディではルーフ部とウィンドウ部が別パーツになることがほとんどだが、ロードスターではひとつのパーツにしたことでキャビンの重量を大幅に軽くすることができた。さらに、ボディのトップ面(ボンネット、トランク)とサイド面(前後フェンダー、ドア)で肉厚を変更。サイド面よりもトップ面を薄くして低重心化と軽量化を両立し、当初の目的であったハイサイドによる転倒を抑制。この肉厚を変えるという手法は、15年以上に及ぶミニッツの歴史のなかでも初めての試みである。  

  このように、さまざまな試みによって飾って、眺めて、走らせて楽しめるボディに仕上がったロードスター。スロットルを開けて走り出した瞬間の軽快な動きをぜひとも味わってほしい。 


ミニッツレーサースポーツ2 MR-03シリーズ 

マツダ ロードスター ソウルレッドプレミアムメタリック


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