ミニッツホワイトボディ アーティスト「青山 雄一の世界」

わたしは、わたし。 でも、わたしはみんなのなかのわたし。

(2017京商ミニッツカップ 北海道大会『旭川市市民活動交流センター・CoCoDe(ココデ)』9月2日(土)、3日(日)にて撮影)


色彩豊かでアーティスティックな手描きアートが目を惹くミニッツボディ。大胆な太い線で、デフォルメされたシンプルかつ簡略化されたアイコンのような作風。そのひとつひとつに目を向ければ、作者が住まう北海道旭川市ならでのシーン(旭川のタクシー、旭橋、旭川ラーメン、大雪山、花、公園、そして人)が作品の中に暖かく息づく。作画は模写をせず、心の中のあるがままを直接ボディに描く。見るほどに素晴らしい才能の持ち主、それがここで紹介する青山雄一さんだ。

産まれながらに自閉症スペクトラムという障がいを患い、『ゆい・ゆい本舗』という障がい者福祉サービスの事業所に通いながら美術支援の一環として絵を描き始めたが、ミニッツのボディをキャンバスとしたのは、ゆい・ゆい本舗の理事長を務める野々村雅人さん、神田 洋さん、そして、一番の理解者であるお母さんの次のような想いからだった。


「最初は青山さんが大好きなタクシーを実車でラッピングしたいと思いましたが、少々スケールが大きすぎて(笑)。たまたま、うちのスタッフにR/C カーが好きで地元の『ホビーショップてづか』さんに出入りしている者がいましたので、“じゃあ、まずはミニッツのボディに絵を描いてみよう!”と思ったんです」(野々村さん)


「雄一は人と関わりをもつのが難しいのですが、ミニッツを通してショップスタッフの方や、そこに通う多くのお客さんにサポートしていただき、同時に多くの人とコミュニケーションを図れたことは大きな財産です。また、ミニッツカップの参加者から自分のボディに絵を描いてほしいという依頼もあり、雄一も“僕の絵を喜んでくれる人がいるのは嬉しい”と、自分が必要とされていることに喜びを感じています」(お母さん)



障がいがあるなしに関わらず、できるできないの価値観だけでなく、やさしさをもって向き合うなかから始まった青山さんの“前に踏み出すつながり”。その題材として、ミニッツを選んでいただいたことを感謝したい。

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