こうして無事ミニッツデビューを果たしたボクに、京商のスタッフからの悪魔のささやきが…。「実は日本で一番速いミニッツのドライバーを決めるミニッツカップ・ファイナルチャンピオンシップが、横浜の日産グローバル本社で開かれます。そこに『NISSANファンクラスクラス』という、初めてミニッツカップに出る人のためのクラスがあるんです。そのレースに出てみません?」という京商スタッフ。
さっきまで、レースにはあまり関心がないフリをしていたものの、これだけ走るクルマだと、やはりちょっぴり速く走らせる方にも惹かれるわけで、「もちろん、出ます!」と即返事をしてしまいました…。
さて、レースとなると、それなりに走らないと周りのドライバーにも迷惑な話。そのために、この日、ここで走らせる以外にも、ちゃんと練習しなければなりません。また、ミニッツカップのコースは京商オリジナルの「グランプリサーキット」という、ウレタンでできたコースなので、それに合わせたセッティングも必要だといいます。
そこで、昨日今日ミニッツを走らせ始めたばかりのボクが、このストックのクルマのままで出るのは苦戦するだろうと、京商のスタッフがアドバイスしてくださいました。
タイムが計測できるトランスポンダを付けて、タイヤをウレタンコースに合ったものに交換し、ベアリングくらいは入れた方がいいとのこと。もちろん、それに従ってミニッツサービスステーションのショップで必要なパーツを揃え、この日はクリニックも担当しているスタッフの指導の下、それらを組み込んだのは言うまでもありません。
本番のウレタンコースに合わせてタイヤを交換。フロントは「ローハイトスリックタイヤ30°」、リヤは「レーシングラジアルワイドタイヤ30°」をチョイス。
タイム計測に必要なトランスポンダ(発信機)「MINI-Z ICタグMZW113」をシャシー下面に貼り付けます。
「ジャイロユニットセット(MA-020S用)MZW431」。クルマが蛇行したり、スライドしたことをジャイロが検知して、サーボとモーターの動きを調整してスムーズに走らせてくれる。正直これを付けると上手くなった…気がします。
回転抵抗を減らすのは基本中の基本です。「ボールベアリングセットMZW1」をフロントホイールに4個、リヤアクスルに3個装着。
ミニッツには、ありとあらゆるパーツがラインナップされていて、何を装着しようかと妄想するだけで夢心地になれます。あのRAYSのスケールホイールも、なんとアルミ製であるんです!
さらには本番のレースまでにはもっとちゃんと走るように練習をしておきたいものです。そこで、京商の「ミニッツサービスステーション」のWebページからミニッツが走れるサーキットを探し出し、走行練習に通いました。
ここで改めてミニッツっていいな、と思ったのが、意外とサーキットが身近なところにあるということです。1/12スケールや1/10スケールのR/Cカーが走れるサーキットって昔はけっこう身の回りにあったような気がしたのですが、最近はその数も減っていると聞きます。
しかしミニッツは規模が半分以下で済むこともあって、室内サーキットが意外と身近なところに沢山あるんです。ミニッツとプロポをカバンに忍ばせて、仕事の帰りに立ち寄る、なんてこともできるわけですね。ぜひ一度、みなさんの最寄りのサーキットを探してみてください。
で、結局レース本番までに練習できたのは4回。それでもなるべく壁にぶつからないようにコースの真ん中を走る、できればなるべく速く走れるように効率のいいラインを通る、といった課題を持って練習しました。
特に面白いと思ったのが、トランスポンダのおかげで1周を何秒で走ったかがわかることもあって、このタイムがどれだけ上達したかを計る物差しになるということ。走る気持ちよさを求めるのも楽しいのですが、このタイムが上がっていく(=短縮される)達成感も、またミニッツでコースを走る醍醐味だと思いました。
さらには、なるべく自分にとって思い通りに走れるよう、マシンの各部を調整したり、パーツを変えてみたりもしました。例えばタイヤのコンパウンドは? フロントのスプリングは? リアサスプレートの硬さは? ピニオンギアの枚数は? などなど、ミニッツはこんなサイズながら、パーツを交換することでセッティングを変えられる部分がたくさんあります。1/12スケールや1/10スケールのR/Cカーと、セッティングでできることは何ら変わらず、その奥深さは底なしかもしれません。
練習に通ったのは上:東京都千代田区のスーパーラジコン秋葉原店と、下:神奈川県厚木市のM Atsugi Racingのミニッツ用ウレタンコース。
ちなみに、スーパーラジコン秋葉原店に行ったのはちょうどレースの前日だったのですが、香港からファイナルチャンピオンシップに参戦するためにやってきていたドライバーたちが練習していて、香港のミニッツ事情を聞くこともできたんです。改めてミニッツって世界中にファンがいるんだと感心しました。
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