ナビゲーター:京商・宮崎和弘
インファーノGT3開発担当者。EP/GP、競技モデル/ファンモデルを問わず、あらゆるRC モデルの開発に従事。「取扱説明書どおりに組んでいただければ、インファーノGT3はまちがいなくよく走ります。でも、ポイントポイントでほんの少しだけ気を遣って組み立てていただければ、さらによく走るようになります。今回説明する内容はインファーノGT3固有のものもあれば、車種を問わず応用できるものもありますので、ぜひ参考にしてみてください!」
デフの組み立て 〜 オイル量のバラつきをなくし、かつオイル漏れを防ごう 〜
「GT3のデフ(右)は、GT2のデフ(左)に比べて1個につき20gほど軽くなっています。この軽量化は多くの恩恵をもたらしてくれますので、それを活かすためにもデフはしっかり組み立てましょう。ポイントはオイルの封入量とオイル漏れ対策です」とは宮崎。さっそく、作業手順をみていこう。
(1)デフオイルは別売りなので番手選びも悩みどころ。宮崎曰く、「オーソドックスなフロント10万、リア1万から始めるのがお勧めです」
(2)デフケースにべベルギヤ(小)とデフベベルシャフトを組み込んだらオイルを封入。
(3)10万番のオイルは粘度が高いので、デフシャフトを回してケース内にオイルを充填させる。
(4)オイル封入量はべベルギヤ(小)のデフべベルシャフトが浸るくらいが目安。定量化は行わないものの、常に同じ量を入れるように心がけたい。
(5)デフの性能を長期間維持するにはオイル漏れをできるかぎり抑制するのが重要。そこで、ガスケットにオイル漏れを抑制するためのシーリング剤をまんべんなく塗布する。
(6)シーリング剤をまんべんなく塗布したガスケットをデフケースにセットする。
(7)べベルギヤ(小)の上にべベルギヤ(大)をセットする。
(8)続いて、リングギヤにデフシャフトとべベルギヤ(大)用のピンをセットして蓋をしようとするものの、ピンがポロリと抜けてしまった……(写真の矢印部分)。
(9)デフケースを蓋する際のピン抜けを防止するために、デフシャフトを外側(写真の矢印方向)に引っ張りながら裏返しにすると……。
(10)ピンが抜けることなく、スムーズに蓋をすることができる。
(11)リングギヤで蓋をしてビス留めを行ったら、最後はデフシャフトを手で回してデフの動きを触診で確認する。違和感がなく、デフがスムーズに作動すれば作業は完了。
ギヤデフを収納するバルクヘッドに
ベアリングを取り付ける際は要注意!
インファーノGT3ではドライブべベルギヤの回転ブレによるギヤ摩耗を防ぐために、バルクヘッドのベアリングが入る丸穴とベアリングとの公差がかなりキツく設定されている。「手の力では取り付けられないかもしれません」とは宮崎。じゃあ、どうすればいい?
(1)最初に内側のベアリングをはめた後、ドライブべベルギヤにベアリングを通して、バルクヘッドのベアリングが入る丸穴に入れる。
(2)ベアリングの位置を合わせた後、プラスチックハンマーなどでドライブべベルを軽く叩けばベアリングを比較的イージーに取り付けられる。
デフの組み立て編は以上となりますが、いかがでしたか?
今回の内容を参考にして組み立ててみてください!
KYOSHO CUP 2018 ※インファーノクラス開催予定日程はこちら
7月28日(土)/29日(日)関西大会 奈良県『OSフィールド』
8月18日(土)/19日(日)北日本大会 長野県『しらかば2 in 1サーキット』
9月16日(日) 北海道大会 北海道『オーム輪厚RCサーキット』
11月3日(土)/4日(日) 四国・九州大会 香川県 『ホビーセンターSPK』
次回のインファーノGT3コラム Vol.3は『ダンパー組み立て&ボールエンド取り付け』をお届けします。
お楽しみに!
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