インファーノGT3コラム Vol.3:ダンパー組み立て&ボールエンド取り付け

“よく走るクルマに仕上げるための組み立て時のポイント”の第2弾は、ダンパーの組み立てとボールエンドの取り付けをテーマに進行。インファーノGT3のダンパーは、GT2のそれよりも4㎜の大径化によって路面追従性が大幅にアップしているが、この進化をより活かすためにもここから紹介する内容を参考にして、しっかりと仕事をしてくれるダンパーに仕上げよう。

ナビゲーター:京商・宮崎和弘

インファーノGT3開発担当者。EP/GP、競技モデル/ファンモデルを問わず、あらゆるRC モデルの開発に従事。



ダンパーの組み立て
〜 Oリングを傷付けないように注意しよう 〜

ポイントは“引きダンパーで組むこと”と、“組み立て時にOリングに傷を付けないこと”のふたつ。「グリップ感が高い引きダンパーで組むのは、今では一般的となっています。また、ダンパーの性能を最大限に発揮させるためには、オイルシールの役割を果たすOリングが重要となります。組み立て時にOリングを傷付けないように注意を払ってください」と宮崎は語る。


(1)ダンパーオイルもデフオイル同様に別売りとなるが、オールマイティな動きを示すフロント750番、リア850番から始めるのがオススメ。


(2)ダンパーに使用するOリングには、すべてダンパーオイルをまんべんなく塗布。


(3)ダンパーシャフトも挿入時にOリングを傷を付けないよう、ダンパーオイルを塗布してから組み立てる。


(4)ダンパーを組み立てたら、ダンパーケースにダンパーオイルを入れる。オイル量はダンパーケースのすり切りいっぱいを目安に。


(5)ダンパーシャフトを上下させてダンパーケース内のエアを抜く。その後、オイル内の気泡がなくなるまで時間をおく。


(6)今回は引きダンパーで組むため、エア抜きが完了したらダンパーシャフトを一番上まで移動させる。


(7)ダンパーシャフトを一番上まで移動させた状態のまま、ダンパーキャップをゆっくりと締める。


(8)ダンパーキャップを締める際、キャップに開けられている穴からオイルが溢れることを確認後、きれいに拭きとれば作業は完了。ダンパー4本を組み立てたら、すべてがほぼ同じ動きを示すことを確認する。



ボールエンドの取り付け
〜 便利なツールを使ってまっすぐ取り付けよう 〜

「おそらく、皆さんが大嫌いな作業のうちのひとつだと思います」と宮崎が語るのが、続いて紹介するボールエンドの取り付け。とあるツールを使えば、作業効率は一気にアップするので、ぜひお試しを!

「最初はボールエンドを指で回していきますが、ロッドに対して必ずまっすぐにしてください。ここ重要!」とは宮崎さん。


ボールエンドをねじ込む際はロッドを手やスパナで押さえるが、いまひとつ作業しづらいが……。


十字レンチなどを使うと確実にターンバックルが固定できて作業しやすく、指も疲れない。


セッティングなどでターンバックルの長さを調整する際に便利なのが専用スパナ。京商でも『スパナ(5.5-7.0)』(YKW011、価格1600円+税)が発売。「工具箱に1本あるとなにかと重宝しますので使ってみてください」(宮崎)
http://rc.kyosho.com/ja/ykw011.html


前後のアッパーアームやタイロッドにターンバックルロッドを採用するインファーノGT3ではこのスパナの出番は多し!



【ワンポイントアドバイス】

ビスにグリスを塗れば作業も一気にはかどる?

競技モデルに使われることが多い硬い樹脂パーツにビスをねじ込むのは意外と大変。そんな時はビスのネジ部分に少量のグリス(何用でもOK)を塗るのが◎。これだけで何割かは軽い力でビスを締め込むことができる。作業効率アップまちがいなし。


ダンパー組み立て&ボールエンド取り付け編は以上となります。

いかがでしたか?

今回の内容を参考にして組み立ててみてください!


KYOSHO CUP 2018  ※インファーノクラス開催予定日程はこちら

7月28日(土)/29日(日)関西大会 奈良県『OSフィールド』

8月18日(土)/19日(日)北日本大会 長野県『しらかば2 in 1サーキット』

9月16日(日)      北海道大会 北海道『オーム輪厚RCサーキット』

11月3日(土)/4日(日) 四国・九州大会 香川県 『ホビーセンターSPK』


次回のインファーノGT3コラム Vol.3は『Cハブのバリ取り&ホイールハブの取り付け』をお届けします。お楽しみに!


【BACK NUMBER】

→ インファーノGT3コラム Vol.1:進化論

→ インファーノGT3コラム Vol.2:デフの組み立て

0コメント

  • 1000 / 1000