京商カップが僕にもたらしてくれたもの

京商が創立30周年を迎えた1993年、“社会人のための大人のレース”というそれまでにはなかった画期的なコンセプトを掲げてスタートした京商カップ。設立から2018年で25年が経ち、日本でも最大級の規模を誇るレースに成長を遂げた京商カップに25年間出場し続けている選手が九州は熊本に存在した。その人とは、平成最後となる『京商カップ2018 ファイナルチャンピオンシップ』(3月16-17日、静岡県・新東名高速道路 清水パーキングエリアのぷらっとパーク)にピュアデンタルクリニックの一員として参加した村上 文孝さんだ。25年もの長きにわたって出場し続けた村上さんにとっての京商カップとは?  


KYOSHO CUP 2019はこちらから

http://www.kyosho.com/rc/ja/race/2019/kyosho_cup/index.html

京商カップ2018 ファイナルチャンピオンシップの開会式でのこと。25年前に京商カップのコンセプト立案や立ち上げに尽力した京商の現代表取締役社長である渡邉克美が行ったあいさつで、「このなかに京商カップに出続けている人はいますか?」という問いかけに対して、いち早く手をあげてアピールしたのが、ここで紹介する村上さん。村上さんがR/Cカーと出会ったのはいつ頃だったのか? そして、どのようなカタチでR/Cカーを楽しんでいたのか?

インタビュー:村上 文孝さん(ピュアデンタルクリニック)
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「小学6年生の時に友人からR/Cカーを譲ってもらったのが始まりでした。今年で50歳になりますから、R/Cカーを始めてかれこれ38年が経ちました。中学生の時は電動バギーに夢中になって、オプティマを河本篤志(チーム京商インターナショナルドライバー)やR/C仲間と一緒に走らせていました。


その当時、京商のレースが地元で開催されたことがあったんですけど、現役バリバリのワークスドライバーだった松本選手や間瀬選手もいらっしゃっていて同じレースに出たんです。その時、なぜか僕が勝っちゃったんですよね。今となってはいい思い出ですし、振り返るとその時が僕のR/Cカーキャリアのピークだったのかなと(笑)。


その後もR/Cカーは続けていましたが、25歳の時にR/C仲間から“こんなレースがあるよ”と教えてもらったのが京商カップでした。最初は付き添いのような感じからスタートしたんですけどね。初めて出場した晴海ふ頭での京商カップでは、ツルツル路面にびっくりしたことを今でも覚えています。“なんだコレ”みたいな(笑)」

付き添いというファジーな立場から京商カップのキャリアをスタートした村上さん。その後、25年間出場し続けることになるわけだが、その一番の理由は「仲間と一緒に楽しめることにある」と語る。


「京商カップの魅力は、何といってもチーム戦であることに尽きると思います。要するにドライバー交代があるということは、ひとりが速くてもダメだってこと。他のレースにはないおもしろさが、そこにはあると思うんですよね。それと、京商カップを一緒に戦う仲間とは長い付き合いができることももうひとつの魅力だと思います。


今回の僕のパートナーであり、僕たちのチーム名にもなっている『ピュアデンタルクリニック』を経営している菅鉢は小学生の頃からのR/C仲間ですが、彼との付き合いが50歳になる今でも続いているんですから。そういうつながりがあって、今も一緒にレースを楽しんでいられることはすごいことだと思います」

「ファイナルチャンピオンシップに出場した回数ははっきり覚えていませんが、たぶん20回くらいだと思います」と語る村上さん。代表権が獲得できなかった時はメカニックとして参加することもあったというほどの村上さんの“京商カップ愛”は、次の京商に対するメッセージのなかにも十分に感じることができた。


「京商カップに出場し続けて25年、長く続けられる秘訣は自分でも正直わかりません。というか、純粋に楽しいとしか言いようがないんですよね(笑)。第1回の京商カップに出た時、まさかこの歳まで続いているなんて想像もできませんでしたけど、今でも京商カップが続いているからこそ仲間と一緒にR/Cカーを楽しめているという現実があります。だから、京商さんには“25年間続けていてくれてありがとう!”という感謝の言葉しかありません。


ただ、京商さんにはこれからもいろいろな人が楽しめる世界をつくっていってほしいという願望はあります。僕には小学1年生と4年生の子どもがいて一緒にR/Cカーを楽しんでいますが、最近の子どもってR/Cカーに興味を示さないんですよね。子どもに話を聞くと、クラスメイトでもR/Cカーをやっている子はいないって言うんです。それって……チョットねぇ。だからこそ、これからも京商カップや他のR/Cカーイベントを続けていってほしいんです。そうすれば、きっと裾野は広がっていくはずですから」


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