チームメンバーと過ごす時間は、何もかもが楽しい
『社会人のための大人のレース』をコンセプトに、1993年にスタートした京商カップ(現在は学生チームの参加も可能)。日本では数少ないチーム対抗戦ということもあって、毎年のように全国各地で多くのエントラントを集めているが、なかでもひと際目を惹くチームがある。そのチームこそ、メンバー全員がライトグリーンのチームウェアに身を包み、レース車両のボディカラーをライトグリーンとブラックの2トーンでそろえたマキノR&Dだ。
マキノR&Dのメンバーが勤務する牧野フライス製作所は、金型・部品・航空機向けのマシニングセンタを柱にNC放電加工機、NCフライス盤、CAD/CAMシステムなどの製造・販売・輸出を行う全国トップクラスの工作機械メーカー。国内はもとより、海外にも多くの拠点を構え、従業員数はグループ企業を含めると約4000人という規模を誇るグローバル企業だ。
メンバーが勤務する牧野フライス製作所からバックアップを受けて、クラブ活動の一環として京商カップを戦うマキノR&Dは、今でこそ20人近くが所属する大所帯だが、「チーム発足時は有志数人の同好会にすぎなかった」と中島 徹部長は語る。
「我が社には2大事業所として厚木(神奈川県)と富士勝山(山梨県)がありますが、まず富士勝山で同好会としての活動がスタートして、そこに厚木のメンバーが加わって徐々にチームとしていろいろなレースに出るようになりました。当初、富士勝山のメンバーは電動カーメインでしたが、厚木のメンバーに“エンジンカーやろうよ”って誘われて京商カップに参加するようになって、いつの間にかそっちがメインになっちゃったというか(笑)。
チーム対抗戦として争われる京商カップは、メンバー全員で喜びを共感できるのが、他では決して味わえない魅力です。ドライバーだけではなく、助手、メカニックを含めた総合力の勝負になりますので、すべての出来事にストーリーがありますし、すべての出来事が心に残ります。それだけに、レースで勝った時の達成感もすごく大きいんです。
また、メンバーのうち、ひとりだけがレースに出場する時もチーム全員で会場に行って応援します。こういった部分もマキノR&Dならではだと思います。
会社のクラブとして活動していると、業務上のメリットもあるんですよね。我が社は厚木と富士勝山に事業所が分かれていますし、みんなの部署もバラバラだったりします。事業所が違うと話す機会って少ないじゃないですか。
でも、こういうクラブ活動を行っていると、例えば厚木に行ったらこの人を訪ねればいろいろ教えてくれて安心できる、とか。人脈の形成という点においても、クラブ活動はすごく役立っていると思います。他にもメンバーでBBQしたり、釣りに行ったり、泊りがけの予選会の夜は飲み会をしたり……クラブ活動を通じてつながりをもてたメンバーと過ごす時間はレースはもちろんですが、何もかもが楽しいんです」
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