インファーノGT3コラム Vol.6:クラッチのセッティング

今回は、インファーノGT3におけるエンジン搭載時の注意点とクラッチのセッティングを紹介。

特に、クラッチに関しては走りに大きな影響を及ぼす部分だけに、

最初はノーマルのままでも問題ないと感じるかもしれないが、

タイムを追い求めていくと操縦スタイルやコースレイアウトに合った

セッティングが必要になってくる。

今回の内容を参考にして、自分好みのセッティングを見つけてみよう!


ナビゲーター:京商・宮崎和弘

インファーノGT3開発担当者。EP/GP、競技モデル/ファンモデルを問わず、あらゆるRC モデルの開発に従事。


エンジン搭載時の注意点は?

エンジンにクラッチ周りのパーツを組み付ける際、基本的には説明書どおりに作業を行えば問題ないが、宮崎が「注意してほしい」と語るのは“クラッチベルの前後位置合わせ”。1速&2速のピニオンとスパーが適正な位置で噛み合うがどうかを確認するため、まずはクラッチシュー&スプリングを装着しない状態で、クラッチベルの前後位置合わせを確認。この状態で問題なければ、クラッチシュー&スプリングを装着してエンジンを搭載しよう。

①クラッチベルの前後位置合わせ用ワッシャー(7×11×0.5㎜)を入れる。キットには2枚同梱されており、1枚入れるか2枚入れるかは、後述する④の確認を行ったうえで決定。


②エンジンが回転する際にガタがないよう、クランクシャフトを前に引っ張りながらテーパーコレットを挿入。


③フライホイール装着後、クラッチシュー&スプリングを装着しないでクラッチベルを取り付ける。


④クラッチベルの前後位置合わせでOK/NGの指標となるのが、1速&2速のピニオンとスパーの噛み合い具合。上の写真では1速のピニオンとスパーの噛み合いがズレてしまっているので“NG”。下の写真のように1速、2速ともピニオンとスパーが歯面全体で噛み合っていれば“OK”だ。



オプションパーツで自分好みのフィーリングを得よう!

クラッチスプリングにφ1.1㎜、クラッチシューに3PC HDアルミクラッチシューが標準で採用されているインファーノGT3。レースでの使用を見すえた仕様になっていることはまちがいないが、操縦スタイルやコースレイアウトに合わせて細かいセッティングが可能なように、数多くのオプションパーツも用意されている。そのラインナップとともに、宮崎のワンポイントアドバイスを紹介していこう。

さまざまな組み合わせが考えられるクラッチのセッティング。上の写真のように、1個だけ樹脂製のクラッチシューを使うケースもある。


軽量PCクラッチベル(No.IGW056、価格1500円+税)は、宮崎が「レスポンスアップに加え、高い放熱性など装着のメリットは多い」と語る、お勧めのオプションパーツだ。
http://rc.kyosho.com/ja/igw056.html


ノーマルのクラッチベルは重量が13.6g。これに対して軽量PCクラッチベルの重量は……。


ノーマルのクラッチベルよりも2g軽い11.6g。ピックアップや回転落ちもよくなり、装着のデメリットはいっさいない。


写真は標準の3PC HDアルミクラッチシュー。アルミ製であるがゆえにガチっと食う感じでクラッチミートが強く、かつピックアップがいいのでレースでの使用に最適だ。


アルミ製より1個あたり0.4g重い樹脂製の3PCクラッチシュー(No.IFW52B、価格1800円+税)。「旋回中のアクセルオフ時に駆動抜けを起こす場合に1個だけ樹脂製を使うのも効果的」(宮崎)
http://rc.kyosho.com/ja/ifw52b.html


標準でφ1.1㎜を採用するクラッチスプリングもオプションでφ0.90(No.IFW53S、価格400+税)、φ0.95(No.IFW53M、価格400+税)、φ1.0㎜(No.IFW53、価格400+税)の3種類を用意。「加速のピックアップをマイルドにしたい時はスプリングを柔らかくするのがいいでしょう。でも、柔らかくしすぎるとパワーバンドに入っていない状態でクラッチミートするので、エンジンがオーバーヒートしやすくなり要注意です」と宮崎は語る。
http://rc.kyosho.com/ja/catalogsearch/result/?q=IFW53


今回の内容は以上となります。

次回のインファーノGT3コラム Vol.7は『リンケージの調整』をお届けします。

お楽しみに!


KYOSHO CUP 2018  ※インファーノクラス開催予定日程はこちら

7月28日(土)/29日(日)関西大会 奈良県『OSフィールド』

8月18日(土)/19日(日)北日本大会 長野県『しらかば2 in 1サーキット』

9月16日(日)      北海道大会 北海道『オーム輪厚RCサーキット』

11月3日(土)/4日(日) 四国・九州大会 香川県 『ホビーセンターSPK』


【BACK NUMBER】

→ インファーノGT3コラム Vol.1:進化論

→ インファーノGT3コラム Vol.2:デフの組み立て

→ インファーノGT3コラム Vol.3:ダンパー組み立て&ボールエンド取り付け

→ インファーノGT3コラム Vol.4:Cハブのバリ取り&ホイールハブの取り付け

→ インファーノGT3コラム Vol.5:スタビライザーの正しい調整方法

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